骨粗鬆症財団は9月28日に会見を開き、同財団評議員の竹内靖博氏(虎の門病院、写真)が「骨折する前段階で骨密度を測定することで、骨粗鬆症の早期発見、早期治療につなげたい」と強調した。
竹内氏は日本の現状について、「かかりつけ医が年齢や骨粗鬆症リスクに応じて骨密度測定を行うという習慣が乏しい」「骨密度測定に関する健診事業は地方自治体に委ねられており、実施率には大きな地域差がある」と指摘。骨粗鬆症患者は1300万人と推定されることから、多くの医師が診断や治療に取り組む必要があるとして、信頼度の高いDXA(二重エネルギーX線吸収測定)法で検査できる大病院や検査センターとの連携の必要性を訴えた。
同日登壇した理事の太田博明氏(山王メディカルセンター)は「いつまでも歩くことは人間の尊厳を守ること」として、世界骨粗鬆症デー(10月20日)の機会に啓発活動に努めたいと強調した。