厚生労働省は11月1日、モデルナ・ジャパンが申請していたオミクロン株BA.4-5対応型の新型コロナウイルスワクチン「スパイクバックス筋注」(2価:起源株/オミクロン株BA.4-5)を特例承認した。同ワクチンは翌2日に開催された厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で予防接種法上の特例臨時接種に位置づけることが了承。これでBA.4-5対応型ワクチンは、ファイザー製とモデルナ製の2種類となったが、厚労省はモデルナ社のBA.4-5対応型ワクチンの接種を11月28日から開始する方針だ。
モデルナ社のBA.4-5対応型ワクチンの接種対象者は、初回接種または追加接種歴がある18歳以上の者。接種間隔は、前回の新型コロナウイルスワクチン接種から「少なくとも3カ月以上」とされている。
オミクロン株対応の2価ワクチンについては、BA.1対応型ワクチンで臨床データを含めた評価がなされていることから、BA.4-5対応型ワクチンの審査では、欧米と同様に、臨床データの提出を待たずに評価が行われた。
モデルナ社のBA.4-5対応型ワクチンについて変異株に対する免疫原性を評価したマウスの非臨床試験では、起源株、デルタ株、オミクロン株(BA.1、BA.4-5)に対し幅広い中和抗体の誘導が認められたとされている。
オミクロン株対応2価ワクチンの接種対象者
ファイザー社ワクチン(BA.1対応型/BA.4-5対応型):12歳以上
モデルナ社ワクチン(BA.1対応型/BA.4-5対応型):18歳以上