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■NEWS かかりつけ医機能の制度整備で「手上げ方式」導入を明記―全世代型会議・論点整理

No.5146 (2022年12月10日発行) P.68

登録日: 2022-11-30

最終更新日: 2022-11-30

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政府の全世代型社会保障構築会議は1124日、論点整理をまとめた。焦点の「かかりつけ医機能が発揮される制度整備」では、医療機関、患者それぞれの「手上げ方式」とすることを念頭に検討を進める方針を打ち出した。

医療・介護分野では、(1)医療保険制度、(2)医療提供体制、(3)医療分野におけるDX、(4)介護保険―の4項目について、検討の方向性を記載した。

1)では、2025年までに人口に占める後期高齢者割合が急激に高まることを踏まえ、現役世代の負担上昇の抑制を図りつつ、負担能力に応じてすべての世代で増加する医療費を公平に支え合う仕組みを強化するとの基本スタンスを明記。具体策では、▶後期高齢者の保険料の賦課限度額や所得に係る保険料率(所得割)の引き上げ、▶被用者保険における保険料率の格差を是正するため、前期高齢者の医療費の分担を検討、▶出産育児一時金の費用を負担能力のある後期高齢者も含む医療保険加入者全体で支え合う仕組みの構築―などを検討課題に位置づけた。

2)では、かかりつけ医機能の定義について、「身近な地域における日常的な医療の提供や健康管理に関する相談等を行う機能」をベースに検討することを要請。こうした機能の例として、日常的に高い頻度で発生する疾患・症状への幅広い対応や、オンライン資格確認も活用して患者の情報を一元的に把握し、日常的な医学管理や健康管理の相談を総合的・継続的に行うことなどを挙げた。

■自治体によるかかりつけ医機能の把握、患者が的確に認識できる仕組みが必須

その上で、かかりつけ医機能が発揮される制度整備では、「医療機関、患者それぞれの手上げ方式とする」と明記。その運用にあたっては、▶自治体が各医療機関のかかりつけ医機能を把握できる仕組みの構築、▶医療機関が患者の状態を把握し、総合的・継続的な診療・相談に応じる旨をわかりやすく示す、▶かかりつけ医機能を持つ医療機関を患者が的確に認識できる仕組みの構築―などの対応が必要になると指摘した。

4)では、介護職員の働く環境の改善に向けた取組として、▶介護サービス事業者の経営の見える化、▶ICT・ロボットの活用等による現場の生産性向上、▶経営の協働化・大規模化等による人材や資源の有効活用―などの改革を進めていく必要があるとした。

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