全国医学部長病院長会議は1月23日、「新型コロナウイルス感染症が大学病院経営に与えた影響(2021年度)」の集計結果を発表した。それによると全国138病院(本院82病院、分院56病院)の医業損益は合計で1175億8000万円の赤字。ただ、20年度の5529億4700万円の赤字に比べて大幅に改善した。大学病院の経営環境は依然厳しいものの、新型コロナウイルス感染症の影響で大幅に悪化した20年度よりは持ち直した状況が窺える。
患者数について、19年度からの推移をみると、外来延べ患者数は5218万人→4727万3000人→5030万9000人で、21年度は対前年度比6.4%増。同じく入院延べ患者数の推移は2795万6000人→2526万7000人→2549万8000人で、21年度は0.9%増だった。
この期間の医業損益は4003億8000万円の赤字→5529億4700万円の赤字→1175億8000万円の赤字と推移し、21年度は19年度、20年度に比べて大幅に改善した。
なお、本院80病院について、コロナ関連の支援金・補助金の受け入れ状況をみると、19年度は1億3600万円、20年度は1899億100万円、21年度は1950億2500万円だった。