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恫喝と威嚇[病院トラブル─事務方の解決法〈season 2〉(17)]

No.5286 (2025年08月16日発行) P.57

大江和郎 (元東京女子医科大学附属成人医学センター事務長)

登録日: 2025-08-18

最終更新日: 2025-08-08

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診療や接遇への不満から,医療従事者を相手に怒鳴っている患者の姿を目にすることがあります。このような行為は,脅迫ではなく恫喝のようにも思えますが,刑法では恫喝罪という罪はありません。どう対処すればよいのでしょうか。

事務長の見解

患者の行為が畏怖するに足りる言動であると判断し,かつ理不尽な要求行為をやめないときは警察に通報する

詳しく解説すると……

◆大声で職員を怒鳴る患者

医療従事者の対応や診療に不満を抱いている患者もいます。某日,受付窓口で担当者に向かって「どうしてできないんだ!」「何度言ったらわかるんだ!」など恫喝めいた言動で,周囲もびっくりするほどの大声で怒鳴っている患者を見かけました。患者の要求に担当者では応じきれず,上司が変わって対応しても相変わらず大声を発していました。

このように,大声を発する患者がたまにいます。患者は自分の思い通りにならないと,激高して不満をぶつけてきますが,このような患者を相手にする職員は動揺し,適切な判断や対応ができなくなることもあります。こうした大声を発する患者に対して,何らかの罪で訴えることはできないのでしょうか。

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