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■NEWS ケアの質向上に貢献するも入力負担の軽減などが課題に―LIFEの効果検証調査

登録日: 2023-03-23

最終更新日: 2023-03-23

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316日の社会保障審議会介護給付費分科会には、「科学的介護情報システム(LIFE)」のモデル事業に参加した訪問サービス事業所のアンケート調査やヒアリング結果も報告された。それによると半数以上の事業所がケアの質向上におけるLIFE活用のメリットを感じているものの、利用者の評価やデータ入力などでは負担軽減を求める意見が多いことが明らかになった。

LIFEは、介護保険施設・事業所が、利用者の状態や提供するケアの計画・内容などに関するデータを厚生労働省に提出し(実際にはLIFEに入力)、提出データの分析結果のフィードバックを受ける仕組み。2021年度介護報酬改定の際に、それまでのVISITCHASEを統合する形で創設された。施設・事業所には厚労省からのフィードバック結果を踏まえてPDCAサイクルを回し、ケアの質向上を図ることが求められる。

調査では、LIFEへのデータ入力とフィードバック結果の活用に関するモデル事業の参加事業所(訪問介護、訪問看護、居宅介護支援など)にアンケートとヒアリングを実施。LIFE項目を利用者ごとに評価する際の課題を聞いたところ、「特に問題なく評価できた」と回答した割合は全体の半数程度で、項目別では「栄養状態」(38.7%)での割合が最も低かった。事業所全体の57.7%は、フィードバック票を活用した訪問介護計画・訪問看護計画・ケアプランの妥当性の検証を行っており、このうち86.7%が「妥当であることが確認できた」と回答した。

LIFEの活用が役立つ点を聞いた質問への回答で多かったのは、「これまで把握していなかった利用者の状況についての評価をするようになった」(53.2%)、「LIFEを利用した取組を通じて、利用者の状態の評価方法が統一された」(51.4%)など。「LIFEがケアの質の向上に寄与すると思うか」との問いには、半数を超える事業所が「そう思う」または「やや思う」と答えた。 

■データ連携や入力可能な端末の拡大などの対応が必要―厚労省

ヒアリング調査でも、調査対象となった全サービスで、「統一指標による定期的な評価によるケアの質の担保」がLIFEの効果とする声が上がったが、その一方で利用者ごとの評価や入力に伴う負担軽減を求める声も多く、厚労省は、「データ連携や入力可能な端末(例えばタブレット端末など)の拡大といった対応が必要であることが見て取れた」としている。

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