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学術的動画だからって,不開示はおかしいだろう![病院トラブル─事務方の解決法(21)]

No.5173 (2023年06月17日発行) P.68

大江和郎 (元東京女子医科大学附属成人医学センター事務長)

登録日: 2023-06-14

最終更新日: 2023-06-13

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医療機関には,個人情報保護法に基づく開示請求が年々増えています。先日も開示請求があり,学術的動画の開示も要求されましたが,どこまで応じるべきなのか……。

 患者:先日カルテ開示申請をしたのですが,その中に「手術動画」がなかったのですが……。

 事務員:手術動画は学術目的に撮影したもので,診療とは関係ありませんので。

 患者:それはおかしいでしょう。動画も個人情報に含まれるのでは……。

 事務員:当院としては,開示に応じるのは診療に関わる情報のみと決めております。

 患者:個人情報保護法では,診療に関わる情報だけと規定していないはずで,すべて開示対象となるのではないでしょうか!

正しい対応はどちら?

①当院規則により対応させて頂いており,その中で学術的動画は開示の対象となっておりません。学術的動画がもし必要でしたら,証拠保全を行って下さい。

②確かに,個人情報保護法では開示・不開示について明確にされておりません。当院では院内規則で開示対象外となっておりますが,改めてしかるべき院内委員会において検討させて頂き,後日返答したいと存じます。

事務長の見解

開示・不開示をめぐる患者との対応は日々発生します。その都度,院内規則に照らし合わせて対応しますが,個人情報保護法では,患者に関わる情報すべての開示が原則になります。したがって,①のような対応では,相手の反感を買うことになります。②のように丁寧に対応し,開示・不開示については後日開催の委員会決定後に連絡するという説明が望ましいと思います。

詳しく解説すると……

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