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心窩部痛を認め嘔吐した80代男性[〈killer diseaseを見逃さない〉救急医療の画像診断(28)]

No.5189 (2023年10月07日発行) P.7

監修: 船曵知弘 (藤田医科大学病院 高度救命救急センター長)

執筆: 妹尾聡美 (済生会横浜市東部病院救急科・外傷センター医長)

登録日: 2023-10-05

最終更新日: 2023-10-04

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80代 男性
主訴
心窩部痛・嘔吐
現病歴
朝食を食べたときには特に異常を感じていなかったが,13時頃から心窩部痛を認め嘔吐した。その後も4~5回の嘔吐を繰り返しており救急外来受診。吐物は緑色であった
既往歴
大動脈弁置換術後,慢性心不全,糖尿病,高血圧,脂質異常症。腹部手術歴はない
常用薬
バイアスピリン100mg錠1日1回,クレストール2.5mg錠1日1回,ダイアート30mg錠1日1回,ファモチジン10mgD錠1日2回,アーチスト10mg錠1日1回,トラゼンタ5mg錠1日1回
現症
意識清明,呼吸数18回/分,脈拍数90回/分,血圧153/87mmHg,体温36.1℃,酸素飽和度97%(室内気)
身体所見
腹部:軽度腹部膨満あり,心窩部から臍部にかけて腹部全体に軽度圧痛あり,腹膜刺激兆候なし
検査所見
心電図:急性心筋梗塞を疑う心電図変化はない
画像検査:臨床症状および腹部超音波検査から腸閉塞を疑い,原因検索のためCT(図1)が撮影された

注目すべき所見,追加検査は?

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