医師専用オンライン専門医相談サービス「E-コンサル」(https://medii.jp/e-consult)を運営する株式会社Medii(代表取締役医師:山田裕揮)は、一般社団法人日本神経免疫学会(以下、日本神経免疫学会)が研究の発展と若手専門医の育成を目的に、学会員限定の教育ツールとして「E-コンサル」を導入することを発表した。
E-コンサルは、患者の診断や治療方針に悩む医師が、近くにいない専門領域の専門医に症例を相談できる完全無料のオンラインマッチング相談サービス。1,000名以上のエキスパート専門医の協力のもと、全専門領域の相談に対応しており、厚労省指定難病の99%をカバー(患者数ベース)している。相談内容に応じて最適なエキスパート専門医とマッチングされ、医師は匿名でチャット相談が可能。1対1だけでなく、複数の専門領域のエキスパート専門医が所属するチームへの相談(特許取得済)もできるサービスだ。
同学会がE-コンサル導入を決めた背景には、医療の進歩に伴い専門化・細分化が進んだことで、医師が担当する領域はより狭く深くなっており、一人の医師がすべての疾患に精通し、診断や治療方針を決めることが極めて困難な時代になっているという環境変化がある。
学会は医師にとって、研究や知識・情報共有の場として重要な役割を担い、エキスパートが持つ知識や経験の伝承をしていくことで、医療の質向上を高めるとともに次世代を担う専門医の育成に取り組んでいる。
MediiはE-コンサルという主治医が各領域のエキスパート専門医に気軽にアクセスできる仕組みを作り、専門医が持つ最先端の高度な知見を広げることで、特に専門医偏在による地域差が課題となっている希少疾患や難病などの専門性が高いスペシャリティ領域に強みを持ち、患者の早期発見や治療最適化を目指している。
専門知見の共有による医療の質の向上という同じ課題と目的を持ったMediiと日本神経免疫学会が連携し、E-コンサルを活用した学会員限定コンサルトシステムを構築する。
取り組みの内容は、E-コンサルのグループチャット機能を活用し、難治性神経免疫疾患である「多発性硬化症(MS)/視神経脊髄炎(NMOSD)」、「免疫性ニューロパチー」、「重症筋無力症(MG)/ランバート・イートン筋無力症候群(LEMS)」、「筋炎・ミオパチー」の4つのエキスパートチームを作成、学会員からの症例相談に対応するというもの。
学会員限定のコンサルトシステムにより、各疾患に特化したチームにいつでも、どこでもチャットで相談することができ、エキスパートの鑑別や治療方針などを学ぶことが可能になる。
学術集会等のイベントの場だけではなく、日常的に学会員同士の知見共有を行うことで学会活動を活性化させ、神経免疫学における研究の発展・若手専門医の育成を目指す。
同学会は2023年内の利用開始を予定している。
日本神経免疫学会
日本神経免疫学会は、神経免疫学における研究の発展を目指し、1988年に設立。自己免疫を主な病態機序にもつ神経疾患および筋疾患を対象に、病態解明のための基礎研究を促進し、治療法の確立のための臨床研究を推進して創薬に繋げることを使命として取り組む。
https://www.neuroimmunology.jp/index.html