国内医療機器メーカー大手のフクダ電子は、2024年10月からAI解析機能付の12誘導心電計「カーディマックスFCP-9900Aiシステム」を発売開始すると発表した。
同システムは、診断のついていない患者の洞調律心電図から、過去に発作性心房細動(PAF)を発症していた可能性をAIが推定する「隠れ心房細動リスク推定機能」を搭載。同社はこの機能を用いることでホルター心電図検査等の確定診断に繋げAFを早期発見することを目指すとしている。
従来の心電計では、心房細動(AF)発作時の心電図をリアルタイムで記録できない限り、過去に心房細動を発症した可能性を解析・推定することはできなかったが、同システムに搭載されたAIモデルによって過去に遡って推定することが可能になる。
同システムの特徴は、従来行われてきた心電図検査の手順を変えることなく、一般的な心電図検査を行うだけでAIによるPAFのリスク推定結果を心電計上に表示、レポートへの記録が可能になっている点。AIモデルを心電計本体に搭載することによって外部のPC等に接続することなく心電計1台でAI解析を完結することができる。また心電計本体にAIモデルが搭載されているため、心電図の解析処理時間を最小限に抑え(従来の解析処理時間+約2秒)、臨床の場でもストレスなく運用ができるメリットがある。