本連載では,日本プライマリ・ケア連合学会/全日本病院協会が実施している「総合医育成プログラム」の中から,選りすぐりのクリニカルパールを紹介します。現場のニーズを熟知しているエキスパートが,プライマリ・ケア医にとって「まさにそこが知りたかった!」というポイントをわかりやすく解説します。
みなさんは,救急対応は得意ですか? え,自信がない? 自信がなくても救急初療を落ちついて行うために,まず救急初療の極意をお伝えします。患者さんの診察をする際にはどんなときでも常に,「この患者さんには緊急状態が隠れているかもしれない」「安定しているように見えても急変するかもしれない」と想定しましょう! 想定しておくことで兆候を察知することもできますし,察知することで早期に治療介入を行うことができます。さらに患者さんの生命を守るために,救急初療の3箇条(表1)を心に留めて下さい!