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急性の手足のしびれを訴えた52歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(315)]

No.5250 (2024年12月07日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (医療法人生坂医院)

田村弘樹 (東千葉メディカルセンター総合診療科/千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

柳田育孝 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2024-12-05

最終更新日: 2024-12-04

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当科受診13日前の起床時に手足のしびれを自覚し,11日前に近医内科を受診。精査を勧められ当科を受診した。しびれは手指,足趾に限局(図1)しており,程度は悪化してきているが,日常生活への支障はない。

既往歴はうつ病。内服薬はデュロキセチン,アリピプラゾール,ラモトリギン,ブロチゾラム,エチゾラム。喫煙は10本/日,飲酒は機会飲酒。食欲低下や体重減少はない。偏食があり,炭水化物中心の食生活である。

vital signは,体温36.4℃,脈拍数66回/分,血圧133/76mmHg。神経学的診察では,手指および足趾の触覚・痛覚低下を認め(図1),深部腱反射は四肢で活発で,病的反射は認めない。

一般血液・生化学検査に異常値は認めない。ビタミンB1と葉酸は基準値内で,ビタミンB12 260(基準値:180~914)pg/mL。神経伝導速度検査(正中,尺骨,脛骨,総腓骨神経)と頸椎MRIは異常なし。


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