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右母趾の激痛と両足趾の色調変化を主訴に受診した77歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(317)]

No.5254 (2025年01月04日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (医療法人生坂医院)

田村弘樹 (東千葉メディカルセンター総合診療科/千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

柳田育孝 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2025-01-06

最終更新日: 2024-12-25

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5カ月前に心原性脳塞栓症を発症し,心房細動に対してエドキサバン60mg/日を開始したところ,両足趾が紫色に変色するようになった。4カ月前にCr 1.61mg/dLの腎障害が出現したため,エドキサバンを30mg/日に減量。1カ月前には右母趾に激痛を伴う潰瘍を形成した。かかりつけ医より循環器内科へ紹介されたが,足関節上腕血圧比(ABI)測定が正常であったため,診断目的で当科紹介となった。間欠性跛行は認めない。

既往歴は高血圧症,脂質異常症。内服薬はエドキサバン,アムロジピン,バルサルタン,ビソプロロール。喫煙は20本/日×42年。

身体診察では,体温36.4℃,脈拍数74回/分,血圧152/86mmHg。足背動脈の触知は良好だが末梢冷感を認めた。両足背と右足趾を示す(図1,2)。

一般血液・生化学検査での異常値は,BUN 27.3mg/dL,Cr 1.38mg/dL,CRP 1.25mg/dL。


 研修医の診断:末梢動脈疾患

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