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措置入院者「退院支援の明文化」は約1割 【厚労省自治体調査】

No.4826 (2016年10月22日発行) P.11

登録日: 2016-10-21

最終更新日: 2016-10-24

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厚生労働省は13日、「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」の会合で、措置入院者の退院後の支援に関する自治体の取り組み状況を公表した。都道府県と政令指定都市の計67自治体を対象に実態調査を実施したところ、退院後の支援をルールとして明文化しているのは全体の11.9%(8自治体)という結果となった。

今回の事件では、措置入院者における退院後の継続的支援が課題として浮き彫りとなった。厚労省は11月に取りまとめを目指す再発防止策の柱として、医療などの継続的支援を確実に受けられる仕組みの構築を盛り込む方針だ。退院後の支援についてガイドラインなどで明文化しているのは4県(宮城、神奈川、兵庫、広島)と4市(千葉、相模原、浜松、福岡)。「必要に応じて支援」を行っているのが56自治体。3自治体は支援をしていないと回答した。

事件のあった相模原市は2015年7月からガイドラインの運用を開始。しかし今回のケースでは、病院管理者が症状消退届(用語解説)で、東京都八王子市で家族と同居する旨を報告していたことから支援対象外とした経緯がある。現時点では、自治体間の情報共有の仕組みがあるのは1自治体にとどまり、検討チームでは警察を含めた情報共有の仕組みのあり方を、再発防止策の重点課題としている。

【症状消退届】:措置症状が消退したと認められた場合に病院管理者が自治体に届け出る。①病名、②入院以降の病状又は状態像の経過、③措置解除後の処置に関する意見、④退院後の帰住先、⑤訪問指導等に関する意見―などを記入する必要があるが、相模原市のケースでは⑤の記述がなかったことが問題視された。

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