日本専門医機構(吉村博邦理事長)が18日、理事会終了後に会見を開き、整備指針の改訂版を概ね了承し、細部を詰めて来月にも公表する方針を明らかにした。新専門医制度の整備指針は2014年に第1版が公表されており、改訂版は第2版となる。
主な改訂点は①地域医療への配慮、②サブスペシャルティ専門医のあり方、③カリキュラム制の容認─など。
このうち、①の地域医療への配慮については、日本医師会の横倉義武会長が機構に対し、大学病院以外の医療機関も基幹施設に認定される基準とすることなどを同日付で要望した。理事会は、新整備指針に日医の要望を反映するほか、基幹施設は地域で病院群を形成するなど地域偏在を助長しない対策を盛り込む方針。
②のサブスペについては、基本領域学会とサブスペ学会が合同でサブスペの専門医制度を構築し、それを機構が審査・認定することとした。
③のカリキュラム制とは、カリキュラム基準を充足した時点で専門医試験の受験が可能になる仕組み。受験資格を得るまでの期間は定められていない。整備指針第1版では研修について、カリキュラムの内容が年次ごとに定められた一定のプログラムに則って履修する「プログラム制」としていた。
これについて吉村理事長(写真中央)は、「サブスペはプログラム制が難しく、現執行部は基本領域のダブルボード(2つの専門医取得)を認めているので、この場合もプログラム制が難しい。今後は、『プログラム制が望ましいが、カリキュラム制でもよい』と指針に柔軟性を持たせる」と説明した。