耳下腺造影(シアログラフィー)は,CT検査やMRI検査が登場する以前より,現在に至るまで施行されてきた耳下腺検査のひとつである。
わが国では,日本耳鼻咽喉科学会総会における北村の宿題報告1)以後,一般的な耳下腺検査法として広まったと言える。画像検査は,CT検査やMRI検査などの機器が登場して以降,近年,耳下腺造影の施行頻度は低い傾向にある。
耳下腺造影の手技,疾患別造影結果の所見と評価,歴史的に見た耳下腺造影のメリット,デメリット,現在の検査としての重要性について述べたい。
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