日本病院団体協議会の原澤茂副議長(全国公私病院連盟)は24日、病院団体の次期2018年度診療報酬改定に向けた要望の概要を公表した。日病協は4月中にも要望書としてまとめ、厚生労働省に提出する予定。
原澤氏は、病院を取り巻く環境について「消費税率8%の中では控除対象外消費税の負担と人件費の高騰で病院経営は非常に厳しい状況にある」との見方を示した上で、「機能分化に向けた議論を単に7対1病床の削減という話に矮小化してはいけない」と指摘。
8項目の概要について、①入院基本料の評価基準見直しと病棟群単位による入院基本料届出制度の改善、②重症度、医療・看護必要度における内科系疾患への評価充実、③DPCにおける重症度係数の妥当性確保と他係数の適切な評価、④療養病床の方向性の早期決定と医療区分の見直し、⑤精神疾患患者の高齢化への対応、⑥特定入院料における包括範囲の見直し、⑦診療報酬の簡素化、⑧ICT推進に向けた診療報酬上の適切な評価―と説明した。
①の入院基本料の基準見直しについては、看護配置に応じて設定されている現行制度に、患者の状態や医療サービスの内容などの視点を加えるよう求めていく。また病棟群単位での入院基本料届出に関しては、現行2年間の時限措置となっているが、恒久化と要件の緩和を主張していく見込みだ。