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介護職員の月給、9530円増加【2016年度厚労省調査】

No.4850 (2017年04月08日発行) P.10

登録日: 2017-04-04

最終更新日: 2017-04-06

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厚生労働省は3月30日、2016年度介護従事者処遇状況等調査の結果を公表した。常勤の介護職員の平均月給は28万9780円で、前年度より9530円増加した。調査は16年10月に1万577施設・事業者を対象に実施した(有効回答率76.2%)。

給与引上げの実施方法は、「定期昇給を実施(予定)」が最も多く69.7%。次いで「手当の引上げ・新設(予定)」(29.9%)、「給与表を改定して賃金水準を引上げ(予定)」(16.4%)、「賞与等の引上げ・新設(予定)」(14.8%)と続いた。

介護職員処遇改善加算(表)の取得率は90.0%。届出をしていない事業者に理由を聞いたところ、「事務作業が煩雑」が44.3%、「利用者負担の発生」が37.8%、「対象の制約のため」が30.4%だった。



処遇改善加算を取得している事業者のうち、加算(Ⅰ)の取得率は70.6%。加算(Ⅰ)の届出が困難な理由で最も多かったのは「キャリアパス要件Ⅰを満たすことが困難」(69.8%)だった。

厚労省は調査結果を3月31日の社会保障審議会介護給付費分科会に報告。結果について鈴木邦彦委員(日本医師会)は、「給与引上げの方法は定期昇給が多いようだが、それだといつまで続くか分からない。真に給与引上げのためには(加算ではなく)介護報酬の引上げが必要」と指摘した。

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