2018年度の診療報酬・介護報酬の同時改定に向けて、厚生労働省は19日、2回目となる「医療と介護の連携に関する意見交換会」を開催した。
同会は、中央社会保険医療協議会と社会保障審議会介護給付費分科会の主な委員が合同で「看取り」「訪問看護」「リハビリテーション」「関係者・関係機関の調整・連携」の4つの共通テーマについて議論するために設置。今回は、リハビリと関係者の連携について議論した。
リハビリについては、18年度から維持期リハを医療保険から介護保険に円滑に移行することが課題となっている。鈴木邦彦委員(日本医師会)は「移行対象者の状態を調査して対応すべきであり、(医療保険にも)残れるようにする必要がある」と発言。幸野庄司委員(健康保険組合連合会)は「維持期リハの介護保険への移行は10年近く実現されていない課題。同時改定は絶好の機会なので、診療報酬から(維持期リハを)撤廃すべき」と主張した。このほかリハビリについては、武久洋三委員(日本慢性期医療協会)が寝たきり患者を減らすためには急性期のリハビリを充実させる必要があると訴えた。
関係者の連携については、東憲太郎委員(全国老人保健施設協会)が「大きい医療機関から患者の紹介を受ける際に生活機能の情報提供がない。情報共有のあり方を議論する必要がある」と問題提起。このほか、カンファレンスにテレビ会議を用いるなどICTを活用すべきとする意見が多数上がった。
厚労省は意見交換で指摘された課題について今後中医協と介護給費分科会で議論を行う方針。