81歳の男性。腰痛,脊柱管狭窄症で通院中であった。「最近,歩くのがつらくなった」「力が入らない」との訴えで,いつもより早く外来を受診した。
以前から歩行に難があった患者で,一見どこにも変わりはないように思われるが,定期外に受診していることから,軽視しないで診てみたい。
「力が入らない」=脱力+易疲労感(表1)として鑑別を挙げてみた。特定の部位の訴えではなく,進行も比較的緩徐であり,まずは病歴と身体所見から診断を絞り込みたい。
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