外線で電話が掛かってきました。
「いつもお世話になっております。Aの次男ですが,最近の病状について教えて頂けますか?」
Aさんは1週間前に入院した脳梗塞の患者さんです。入院時には担当医である自分と主治医が,患者本人と,同居をしている長男夫婦に病状説明を行いました。次男は遠方に在住のはずで,入院後も来院しておらず,面識はありません。
きっと遠方で仕事も忙しく,思うように来院できず心配なのだろうと思い,受けた外線電話で入院からの経過と病状を詳細に説明しました。
しかし実はAさんは有名な小説家で,電話を掛けてきたのは次男の名を騙ったマスコミ関係者でした。Aさんの病状が記事になってしまい,大問題に。
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