厚労省の事務次官として11日付で着任した蒲原基道氏は同日、同省内の記者クラブで挨拶し、「次官になると分野が広くなるが、各局間の連携がスムーズにいくように努めたい。その際には、現場のニーズを大事にして施策をくみ上げていきたい」と抱負を語った。蒲原氏は、旧厚生省出身。2014年に同省官房長、16年に老健局長に就任した。
同日はまた、退任した二川一男前事務次官も挨拶。経済課長時代から薬価の毎年改定を訴えていた氏は、経済財政諮問会議主導で薬価の毎年改定を柱に昨年策定された「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」について記者から感想を求められると、「経済課長の時は、(薬価が)下がっているんだったら下がっている価格で患者に提供してほしいなと患者目線から考えた。当時チャレンジした時は、中央社会保険医療協議会(中医協)の場までは持ち込んだものの、色々な問題があった。昨年の諮問会議で、少なくとも一定の形で前進した。来年実行される道筋をつけられたことは良かった」と振り返った。