日頃より大変お世話になっております。先日も臨時往診経由で紹介した患者が胆嚢炎の診断となり、ご加療頂きました。患者と家人も大変感謝しており、自宅で安楽に過ごされています。
さて近年は、在宅医療が注目を浴びており、当方でも多くの導入紹介を受けています。在宅医療は「家(もしくは介護施設)で受ける医療」という漠然としたイメージはあるものの、実際に他科の先生方にとっては適応となる患者や紹介上の留意点など、わかりづらい部分があるかもしれません。
在宅医療の主要な適応項目としては、「患者が医療機関を受診する上で何らかのハードルがあること」が挙げられます。つまり、心理社会的状況、身体的疾患や廃用症候群などにより通院療養が困難な場合に導入が検討されます。たとえば、先日ご紹介頂いた認知症の患者は「待合室で待つことで周辺症状が出現し、他の患者やスタッフに害を与えかねない」として在宅医療依頼となりました。患者によっては、住み慣れた自宅という環境特性により、診療が円滑に進む場合もありますので検討に値します。
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