日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会は13日、分娩取り扱い病院の勤務環境改善を求める声明を連名で発表した。東京都内の病院で産婦人科専門医研修を受けていた男性勤務医の自殺が、長時間労働によって精神疾患を発症したことが原因として、労災認定されたことを受けたもの。
声明では、産婦人科医の勤務環境改善について「人数が多ければ、当直等の負担を軽減することが可能になるとともに、弾力的な勤務体制への対応も可能になる」と指摘。その上で、地域基幹分娩取扱病院に産婦人科医を集約するなど、両団体がこれまで推進してきた方針を継続する考えを明示し、国民に対し分娩取り扱い病院数の減少も避けられないことへの理解を求めている。
分娩取り扱い病院の管理者に対しても、産婦人科医の勤務実態を把握して正当に評価し処遇するとともに、勤務環境改善に取り組むよう要請している。