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ステロイド外用薬の長期使用に対する患者・医療スタッフの誤解とその理由【中途半端な使用による炎症後色素沈着などを副作用と誤解。アトピー性皮膚炎治療におけるステロイドバッシングの影響が大きい】

No.4873 (2017年09月16日発行) P.61

江藤隆史 (東京逓信病院皮膚科部長/副院長)

竹原和彦 (金沢大学医薬保健研究域医学系皮膚分子病態学教授)

登録日: 2017-09-15

最終更新日: 2017-09-12

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  • ステロイド外用薬の長期使用により皮膚が黒くなる・厚ぼったくなると思っている患者や医療スタッフがまだたくさんいるのはなぜですか。金沢大学・竹原和彦先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    江藤隆史 東京逓信病院皮膚科部長/副院長


    【回答】

    ステロイド外用薬の長期使用によって,「皮膚が黒くなる,厚ぼったくなる」というのは,アトピー性皮膚炎診療を中心に広まった誤解です。1990年代を中心に,アトピー性皮膚炎治療における,いわゆる「ステロイドバッシング」により,そのような誤解が広まりました。「ステロイドバッシング」は,主としてマスメディアによって展開されたのですが,個人の体験談的なもので誇張され,またアトピービジネス業者によっても意図的に展開され,その後2017年の現在もステロイド外用薬に対する不信や不安の後遺症的なムードが残っています。

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