体液バランス異常の診断や治療は医療の根幹であり,そこには古くて新しいフィールドが広がる。脱水症は,誰もがその病態を正しく即断できることが求められるが,見きわめのコツがある。経口補水療法には適応と方法論があり,過剰補水は時に危険ですらある。初期輸液の選択は決して誤ってはならず,選択の理論を知っていなければならない。ショックに即応するためには,日頃の知力が不可欠である。
小児に限らず,脱水症の診察や治療,輸液療法を実施するすべての医師に本特集をお読み頂きたい。本領域の4人のエキスパートに,知っていなければならない,現代の体液バランス異常に関するポイントを概説して頂いた。
1 重症度の評価法
大阪市立総合医療センター小児総合診療科副部長 藤丸季可
2 経口補水液の実際と注意点
久留米大学医学部小児科学講座 田中征治
3 正しい輸液療法のあり方
神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野准教授 野津寛大
4 重症脱水(ショック状態)への輸液管理
神奈川県立こども医療センター集中治療科部長 永渕弘之