編集: | 佐々木雅也(滋賀医科大学教授・栄養治療部部長) |
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判型: | B5変型判 |
頁数: | 240頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2022年04月21日 |
ISBN: | 978-4-7849-4973-1 |
版数: | 第1版 |
付録: | 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
第1章 食事・栄養療法の基礎知識
栄養アセスメントの方法
低栄養に対する考え方
エネルギー過剰に対する考え方
ビタミン・ミネラル
投与経路の選択
輸液製剤の種類と選択
経腸栄養剤の種類と選択
第2章 病態に応じた食事・栄養療法の実践
糖尿病
脂質異常症
高血圧
心不全
COPD
誤嚥性肺炎
クローン病
潰瘍性大腸炎
消化管術後
急性肝炎
慢性肝疾患
急性膵炎
慢性膵炎
CKD
透析
脱水
重症患者
脳血管障害
悪性腫瘍
周術期
サルコペニア・フレイル
褥瘡
第3章 静脈栄養の合併症と対策
カテーテル関連血流感染症
機械的合併症
高血糖・低血糖
高TG血症
リフィーディング症候群
第4章 経腸栄養の合併症と対策
胃食道逆流・誤嚥
下痢
便秘
低ナトリウム血症
ビタミン欠乏症
チューブ・カテーテル関連合併症
皮膚トラブル
栄養治療がすべての基本的医療であることが、広く認識されるようになりました。栄養不良は内科治療・外科治療の成績を左右し、予後にも関わることが明らかになっています。そのため、多くの病院において、栄養サポートチームが組織横断的な活動を展開しています。
しかしながら、医学部において栄養についての教育が十分に行われているとは言えません。実際には、8時間以上の教育を実践している大学はほんの一部であるのが現状です。そのため、医学生が医師となって初めて患者さんを担当すると、多くの課題に直面してしまいます。
例えば、どのような食事をオーダーすればいいのか、食事はどれくらい摂取できていればいいのか、食事ができないとき、食事だけでは足りないときに静脈栄養のメニューはどのように組むのか、経腸栄養剤・流動食はどのように選択し、どのように使用するのか…などなど。
本書は、それらの課題を解決し、多彩な疾患・病態に応じて食事療法、経腸栄養、静脈栄養を実践するために必要な基本的事項を分かりやすく解説しました。いずれの項目も、第一線の臨床の現場で活躍されているエキスパートの先生方が執筆しています。
もちろん、食事や流動食(食品)については管理栄養士に、静脈栄養や経腸栄養剤については薬剤師に助言を求めることはできます。しかし、最終的なオーダーは医師がしなくてはなりません。研修医の皆さんが本書を活用して患者さんの栄養管理に役立てていただくことを期待しています。
最後に、ご執筆いただきました先生方に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。
佐々木雅也
下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。