外科系学会社会保険委員会連合(外保連)は5日に記者会見を開き、2018年度診療報酬改正要望を明らかにした。「手術・処置の休日・時間外・深夜加算」における「当直医6人以上」の基準の緩和を求めていくとしている。
会見では、18年度改定に向けて外保連が目指す方向性について、①外保連試案のさらなる精緻化、②人件費・医療材料の適正化、③腹腔鏡等手術の一括要望、④縫合器加算の一括要望、⑤医療技術の新しい評価軸の発信、⑥16年度改定での問題点の解決―を列挙。このうち16年度改定の問題点として、夜間・休日加算の施設基準を挙げた。
2014年度改定で新設された「手術・処置の休日・時間外・深夜加算」は16年度改定で「毎日の当直医が6人以上」と基準が緩和されたものの、「6人以上」という基準が厳しいとの指摘がある。そこで外保連は、14年度に同加算を算定できていない684施設に、16年度改定により算定できるようになったのかを調査(回答数424、回答率61.9%)。その結果を会見で公表した。
調査によると、加算が取れるようになったのは14施設に留まる一方、加算が取れない施設は324施設に上った。加算が取れない理由を聞いたところ、「地方公立病院では厳しい」「大学病院のような大病院しかとれない」との意見が出たという。
会見で岩中督会長は「当直医が6人を超えるのは、700~800床の大病院くらいで、一番大変な地域の中核病院は当直医が多くて3人程度だろう。(基準の)人数が減ったら、もう少し手を挙げられる」と述べ、当直医の基準の緩和を求めていく方針を強調した。