医療機関で患者クレームが発生しやすい場面として思い浮かぶのは、やはり窓口・待合室。そもそも体調を崩している患者は、ちょっとしたきっかけで怒りや不満が爆発しやすい状態にある。そこで連載2回目では、窓口・待合室における代表的なクレーム事例を基に、対応の良い例・悪い例を紹介する。
Q:どう対応する?
①順番で診察を行っておりますので、そのままお待ちください
②申し訳ございません。時間がないようでしたら、本日は別の医師が症状を伺い、必要な薬を処方します。その上で改めてA先生の予約をお取りになり、後日ご来院いただけませんか?
③先生も一生懸命診察しております。我慢してお待ちください
④もう少しで順番ですので、このままお待ちください
キレル患者は自己抑制ができない人。とにかくまずは落ち着くまで、相手の言い分を冷静に聞いてあげよう。話すことで相手は落ち着いてくるはずだ。
A:良い対応/悪い対応
①:×
②:○
③:×
④:△
医療機関には医師法19条の応召義務があり、正当な理由がない限り、診療を拒否できない。キレル患者がいたとしても、診療を拒否して他院への受診を勧めようものなら、医師法違反となる可能性があることを認識しておく必要がある。