地域医療を守る病院協議会(邉見公雄議長)は20日、医療機関に対する労働基準監督の対応のあり方について、16日に厚生労働省労働基準局に要請を提出したことを明らかにした。
要請では、医師の働き方改革に関して、同省検討会でも①医師には上司の命令ではなく、患者の求めに応じ質の高い医療を提供したいという職業意識の高さや応召義務があり、一般労働者と異なる特殊な労働環境にある、②労働時間と自己研鑽の区分の統一的なルールがなく、医師の宿日直許可基準が現在の急性期医療の実態に沿ったものとなっていない─といった指摘があるとして、「医療機関の現場において混乱が生じないよう、国における速やかなルール作りや基準の見直し等が必要」と強調。
現在、病院勤務医の勤務実態を取り巻く様々な諸課題が議論されていることから、労働基準監督署に対し、これらの状況に十分配慮し、謙抑的に対応するよう要請している。