□肺ランゲルハンス細胞組織球症(pulmonary Langerhans cell histiocytosis:PLCH)は20~30歳の若い成人に多い,原因不明の稀な間質性肺疾患である。
□かつて肺好酸球性肉芽腫症,ランゲルハンス肉芽腫,肺ヒスチオサイトーシスXなどと呼ばれた。
□喫煙と関係することが知られており,禁煙が第一の治療である。
□症状としては,咳,労作時呼吸困難,全身倦怠感,発熱などが挙げられる。
□しかし,発見の契機としては,症状受診よりも検診等での胸部異常陰影,合併する自然気胸のほうが多いとされる。
□身体所見では,胸部聴診にてcracklesを聴取することがある。
□特に有意な血液検査所見はない。
□画像的には上肺優位の粒状影,嚢胞影が特徴であり,PETは比較的早期には陽性である。
□肺機能では通常正常であるが,嚢胞が多くなると拘束性障害,一酸化炭素肺拡散能(DLco)の低下などが生じる。
□気管支肺胞洗浄液中に5%以上のCD1a陽性細胞が存在すれば本症を疑う。
□経気管支的肺生検でも組織学的診断が可能であるが,外科的肺生検が必要となることもある。
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