□毛芽細胞に分化ないし由来する,最も多い皮膚悪性腫瘍である。
□発育は緩徐だが局所侵襲性は高い。転移はきわめて稀で,生命予後は良好である。高齢者に好発し,7割以上が顔面,特に正中寄りに発生する。
□わが国では9割以上が色素性であり,黒色調の外観を呈することが多い。
□臨床像を図1に示す。
□結節・潰瘍型:丘疹~結節が増大とともに潰瘍化する。
□表在型:境界の比較的明瞭な淡紅色~褐色斑ないし局面を呈する。
□斑状強皮症型:硬く浸潤を触れる瘢痕状の局面を呈する。
□ダーモスコピー:arborizing vessels(樹枝状血管),blue-gray ovoid nest(卵型灰青色色素沈着),spoke wheel area(車軸様領域),leaf-like structure(葉状構造)などが特徴的な所見とされる(図2)。
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