著: | 佐々木達哉(尚和会宝塚第一病院循環器内科) |
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著: | 築島直紀(健和会大手町病院循環器内科) |
判型: | B5変型判 |
頁数: | 224頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2020年01月24日 |
ISBN: | 978-4-7849-4875-8 |
版数: | - |
付録: | 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
医学部では教えてくれない、現場での動き方・考え方を学ぶ本。
症例カンファレンスを通して、循環器診療のリアルな現場が描かれています。
「迷ったときは最悪を想定せよ」
「いつもと違う、という直感を大事にする」
「どんな不整脈も血行動態が崩れていなければ慌てない」
「目先の改善ではなく、先を見通した対策を考える」
【CAG・心エコー動画を多数収録】
急性冠症候群
症例1 RCAの急性心筋梗塞
症例2 病棟で急変! 前壁のST上昇
症例3 胸部不快感で来院
症例4 虚血解除後の不整脈
症例5 突然の胸痛・冷汗で救急搬送
症例6 トイレで足がもつれて転倒
不整脈
症例7 めまいで入院した高齢女性
症例8 徐脈とふらつきで緊急入院
症例9 ブルガダ症候群疑い
症例10 腎不全と薬剤による高K血症
症例11 全身倦怠感で搬送された低K血症
症例12 虚血に伴う心室頻拍
心不全、その他
症例13 突然意識消失した小学生
症例14 心不全の血管内volumeについて
症例15 心房中隔欠損
症例16 タコツボ心筋症
症例17 心不全に伴う低Na血症
症例18 収縮性心膜炎
本書は通常の教科書ではない。循環器内科の疾患を網羅したものでもなければ、ガイドラインを踏襲したものでもない。なので、「明日からの診療にすぐに役に立つ」という手っ取り早い本ではない。手っ取り早く収穫を得たいならば、how-to本にあたるべきである。
本書は、教科書に書いてあるようなことはある程度は知っているという前提で、そういうレベルのメンバーが集まった実際のカンファを再現した本である。
私は機会があって、北九州のある病院の症例検討カンファに参加させてもらったことがある。そこでは一人の患者を助けるために、どの大学病院でも及ばないほど、参加者全員が知恵を絞って討論が行われていた。
そのカンファで取り上げた症例を中心にこの本に収録して、カンファの雰囲気を極力再現するようにした。多くの人にそのカンファに参加してもらいたいという思いで、私が代わりに文字にした、というのが本当のところである。もちろん、私自身が同僚とともに経験した症例も取り上げた。
したがって、この本の本来の著者は、執筆協力者の若きDrたちであると確信している。
2019年11月 佐々木達哉
下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。