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関節痛 [Dr.徳田の診断推論講座(17)]

No.4765 (2015年08月22日発行) P.39

徳田安春 (地域医療機能推進機構[JCHO]本部顧問)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-02-14

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  • 「関節が痛い=関節痛」ではない。「関節が痛い」という患者で,実際には皮膚,筋肉,腱,付着部,神経,骨などに病変(痛みの主部位)があることがある。蜂窩織炎,筋炎,腱炎,付着部炎,神経障害,骨痛(骨転移や骨感染症)のこともあるのだ。

    また,「関節が痛い=関節炎」でもない。「関節に炎症がある」のが関節炎であり,それにはフィジカル診断が必須となる。更年期症候群による関節痛は関節炎ではない。腫脹,熱感,圧痛,発赤という炎症の徴候のうち,関節間隙に腫脹(液体貯留)と圧痛を認めることが重要である。では,今回の症例をみてみよう。

    関節炎の原因

    関節炎の原因には多数あるが,鑑別診断には優先順位がある。覚え方として「5K」を示す(表1)。

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