不正入試問題で東京医大は7日に記者会見を開き、2017年度と18年度の入試で最低合格ラインより上位にいたのに不合格となった者は男性34人、女性67人の計101人(17年度32人、18年度69人)だと発表した。東京医大は101人について、「本来合格していた可能性がある」と認定。8日から入学の意向確認を行い、当時の入試での成績上位者から定員数に達するまで追加入学を認める。最大で63人を受入れる方針。
東京医大は、2年分の入試を不当な得点調整をしない状態で復元し、新たに合格者選定名簿を作成。当時の合否判定で最低合格ラインより上位にいたが、不合格となった101人(17年度:一般入試26人、センター入試3人、推薦入試3人、18年度:一般51人、センター9人、推薦9人)を意向確認の対象者とする。新合格者選定名簿に基づき成績上位者から定員数(一般75人、センター15人、推薦20人以内)に達するまで、入学意思を示した対象者を19年度の入学生として受け入れる。追加入学者の上限人数は、17年度は一般14人、センター3人、推薦3人の計20人、18年度は一般26人、センター8人、推薦9人の計43人、合わせて63人。
推薦入試で追加合格者が出る理由について林由起子学長は会見で、「入試委員が変わり、判定の基準が変わった。明らかな不正があったとは考えていない」と説明した。
意向確認対象者の入学意思表明は11月末を締め切りとし、12月上旬にも追加合格者を決定する予定。入学手続きは2月で、他大学の受験は妨げないとしている。
19年度の一般入試とセンター入試の募集人員は、追加入学者の人数を差し引いた人数となる。募集人員の数は、追加入学者数が決定次第、19年度入試の出願期間前である12月上旬にもホームページ等で公表する方針。
金銭的な補償や16年度以前の入試については、第三者委員会の調査報告を待ち、対応を検討するとし、明言を避けた。
不当な得点調整によって合格できなかった可能性のある者が101人に上ることについて、林氏は「あまりにも人数が多く、愕然としている。不利益を被った方には、申し訳ないと思っている」と謝罪。「今後、このような不適切な行為は絶対に起こらないような入学試験を行っていきたい」と述べた。