国立感染症研究所は13日、2018年に入ってからの梅毒患者報告数が11月4日時点で5811人となり、昨年の速報値(5770人)を上回ったと発表した。患者の多くは大都市圏に集中しているが、既に全都道府県から発生の報告が上がっている。年間患者報告数は感染症法に基づく発生動向調査が始まった1999年以降で最多となる見込み。
11月4日現在、都道府県別で報告数が最も多いのは東京(1474人)で、次いで大阪(997人)、愛知(375人)、神奈川(305人)、福岡(256人)と続く。
梅毒の患者報告数は、2012年まで500~900例程度で推移してきたが、13年に1000例を超えて以降、増加が続いている。
梅毒は初診における鑑別が難しい疾患として知られており、近年においては診療経験のない医師も増えている。日本性感染症学会と日本医師会は、一般医家向けに診療ガイドとそのダイジェスト版を作成し、周知している。
梅毒診療ガイド(本編)
http://jssti.umin.jp/pdf/syphilis-medical_guide.pdf
梅毒診療ガイド(ダイジェスト版)
http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20180905_22.pdf