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Bacillus属の菌血症は季節や気候による変動があるのか

No.4942 (2019年01月12日発行) P.59

羽田野義郎 (東京医科歯科大学医学部附属病院感染制御部)

藤田崇宏 (北海道がんセンター感染症内科)

登録日: 2019-01-13

最終更新日: 2019-01-08

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  • 院内の菌血症の原因として時に問題となるBacillus属の菌血症ですが,血液培養陽性例は夏に多い印象があります。実際に季節や気候による変動はあるのでしょうか?北海道がんセンター・藤田崇宏先生のご教示をお願いします。

    【質問者】

    羽田野義郎 東京医科歯科大学医学部附属病院 感染制御部


    【回答】

    【世界的に夏に多い傾向を認める報告が多数を占める】

    Bacillus属による菌血症についての報告はわが国から多くなされていますが,夏に多い傾向を認める報告が多数を占めます。日本列島は南北に長いため気温差がみられますが,夏季に高温多湿になる本州地方でも比較的冷涼な気候の北海道でも同様の結果が得られています。わが国以外では,英国やイスラエルからも夏季に増加したとの報告があり,少なくとも北半球ではかなり冷涼な気候であっても夏季に多いと考えてよさそうです1)~3)

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