日本医学会連合(門田守人会長)は3月2日、医師の働き方改革をテーマに都内で公開フォーラムを開催し、「時間外労働の上限設定だけでは働き方改革の根本的な解決にならない」との認識を参加者間で共有した。
フォーラムは、医学会連合がこのほど取りまとめた声明と、そのベースとなった報告書の紹介を目的としたもの。会場では、▶実労働医師数に着目した医療ニーズの把握、▶タスクシフティングの推進に向けた中間職種の創設、▶2次医療圏ベースの医療提供体制の見直し―などが提言された。
フォーラム終了後の会見で門田会長は、医療費抑制政策、自由開業・自由標榜制など「(働き方改革の)背景にあることを置き去りにして、できる範囲のことをやろうというのは本質的な解決につながらない。急いで結論を出すよりも、日本の医療が抱える問題を1つずつ解決しながら進んでいくことが正攻法だ」と述べ、時間外労働規制の議論が先行している状況について問題提起した。