頭部や顔面に好発する慢性的な皮膚炎で,ありふれた皮膚疾患のひとつである。いわゆる「フケ症」もこの疾患と同一スペクトラム上にあるものと考えてよい。黄白色調の鱗屑を伴う紅斑を呈し,瘙痒を伴うことがある。病態としては,皮脂中のトリグリセリドがMalasseziaなどの皮膚常在菌により分解され,その結果生じた遊離脂肪酸が皮膚炎の発症に関わっていると考えられている1)。
頭皮や,顔面の眉毛・鼻周囲などのいわゆる脂漏部位に,瘙痒を伴う鱗屑性紅斑を認め,軽快・再発を繰り返す。乳児型と成人型がある。
残り1,947文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する