ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus:HPV)6型と11型が,粘膜や皮膚へ感染し大小陰唇,会陰,肛門にカリフラワー状や鶏冠状の先の尖った乳頭腫を形成する。子宮頸癌に関連する16型,18型とは異なり発がん性は低い。副腎皮質ホルモンの内服,糖尿病や妊娠など宿主免疫能の低下があると乳頭腫が多発し,巨大化することがある。
稀な疾患であるが,乳幼児や小児に発症する再発性気道乳頭腫症は尖圭コンジローマの産道感染が原因と考えられている。
臨床および局所所見による臨床診断が優先されるが,ボーエン様丘疹,性器ボーエン病,外陰癌等との鑑別は組織診により行う。小児期の尖圭コンジローマは,性的虐待の存在を念頭に置き,慎重な問診を行う。
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