2カ月前に両側鼠径部の疼痛を伴う複数のしこりに気づいたが,2週間で自然消退した。1カ月前にも同様のしこりが再度出現したため,近医より当科へ紹介受診となった。既往歴に特記事項なし。猫を飼育している。3カ月前に新しいパートナーができたという。帯下に変化はない。
身体診察では,体温36.8℃,血圧102/66mmHg,脈拍72回/分。両側鼠径部に圧痛を伴う弾性軟の小腫瘤を12個認める(図1)。発赤は認めない。下肢に外傷(痕)を認めない。
一般血液・生化学検査の異常値は,WBC 10100/μL,CRP 0.7mg/dLのみ。