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細菌性髄膜炎(小児)[私の治療]

No.4963 (2019年06月08日発行) P.45

絹巻暁子 (東京都立小児総合医療センター総合診療科)

登録日: 2019-06-10

最終更新日: 2019-07-09

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  • 母体のB群溶血性連鎖球菌(group B Streptococcus:GBS)スクリーニング,インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチン,肺炎球菌ワクチンの普及により,小児の細菌性髄膜炎の頻度は激減している。しかし,見逃すと致命的あるいは重篤な転帰をたどることがあるため,疑わしい場合は客観的診断よりも治療介入を優先すべきである。

    ▶診断のポイント

    発熱,項部硬直,意識障害が3徴だが,嘔気・嘔吐,易刺激性(不機嫌),食欲低下(哺乳不良),頭痛,大泉門膨隆なども含めこれらがそろうことはない。全身状態不良(toxic appearance)の児では常に細菌性髄膜炎を念頭に置くべきだが,特に3カ月未満の乳児では発熱以外の症状に乏しいことが多い。また,検査のタイミングによっては髄液細胞数が増多していない場合もある。したがって,疑わしければ細菌性髄膜炎を想定した治療を開始すべきである。

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