急性喉頭蓋炎は喉頭蓋を主病変とした急性細菌感染による炎症である。短時間で炎症が波及し,喉頭浮腫により気道が閉塞すると呼吸困難を生じる。早急な診断と治療が要求され,対処が遅れると窒息の危険があり,緊急気道確保が必要となる。ごく一部の軽症例を除いては,入院加療が望ましい。
発熱を伴う嚥下痛や咽頭痛があり,含み声や吸気性喘鳴を伴いやすい。喉頭内視鏡検査で喉頭蓋の発赤・腫脹を確認する。披裂喉頭蓋ヒダの浮腫や腫脹を認める場合,進行する呼吸困難に注意する。小児では啼泣により急激に呼吸状態が悪化する場合があり,喉頭内視鏡検査には注意を要する1)。喉頭内視鏡検査が行えない施設では,頸部側面の単純X線撮影で腫大した喉頭蓋を確認できる。
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