4月はオンライン診療についてご意見を募集しました。募集開始直後の7日、新型コロナ感染症への対応で政府の緊急経済対策に「オンライン診療・電話診療の拡充(初診対面原則の時限的緩和)」が盛り込まれるという出来事があり、その方針の下、厚労省は10日に初診を含めたオンライン診療・電話診療の時限的解禁を決めました。
国の対応が大きく動く中、オンライン診療の規制緩和に対する医療現場の皆さんの本音を伺ったところ、半数(50%)が「臨時・特例的な緩和にとどめるべき」と回答。次いで「大幅に緩和すべき」(40%)が多く、「緩和すべきではない」は5%にとどまりました。
「臨時・特例的な緩和にとどめるべき」という方で目立ったのは、「初診時オンライン診療は視診、触診、打聴診などができないので基本的に反対」(埼玉・開業医)、「顔なじみの患者さんなら可能だろうが、飛込の新患さんには危ない」(佐賀・開業医)、「再来はオンラインでもいいが、新患は対面診察が必要」(山形・勤務医)など、初診、新患の場合は対面診察がやはり必要という意見。
一方、「大幅に緩和すべき」という方からは、「今後も高病原性鳥インフルエンザの発生、地震や風水害の頻発で医療機関へのアクセスが悪くなる事態が生じることが予想される。マイナンバーと保険証等一体型のICカードを作り、それと抱き合わせでオンライン診療を広めていくほうがいい」(大阪・勤務医)など、将来を見据えてこの機会にオンライン診療のシステムを整備すべきという意見や診療報酬の充実を求める声が寄せられました。
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以下、オンライン診療の規制緩和について医療現場から寄せられた主な意見をご紹介します。