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手指の痛みを主訴に受診し,診察中に症状が増えた53歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(234)]

No.5041 (2020年12月05日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

田村弘樹 (千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

内田 瞬 (千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

栁田育孝 (千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

鋪野紀好 (千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

登録日: 2020-12-03

最終更新日: 2020-12-02

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7カ月前より両手指の動かしづらさを自覚。2カ月前から痛みが加わり,特に右手で物を掴めなくなった。NSAIDsは無効であり,整形外科や膠原病科などを経て当科を紹介受診した。朝のこわばりはない。

自動車部品を扱う仕事をしていたが症状のため休職中。

下剤乱用による低カリウム血症で2回の入院歴がある。

喫煙は20本/日×30年,飲酒は機会飲酒。

身体所見では,両手指と両足趾にばち指を認める(図1)。右手のFinkelstein test陽性で,徒手筋力テストでは,長母指外転筋4,短母指伸筋2,右長母指伸筋4であった。診察中に両下肢の脱力もあると訴えたために,床に手をついた状態から立ち上がらせたが,中腰姿位での保持どまりであった(図2)。

これまで種々の検査で明らかな異常を認めていない。

 研修医の診断:肺性肥大性骨関節症

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