国内外で使用されている,あるいは開発中のワクチンを表1に示した1-1)。2021年4月末時点で,日本ではファイザーのmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンのみが使用されている。本ワクチンは2020年12月18日に承認申請を行い,21年2月14日に特例承認され,同月17日から使用が開始された。また,アストラゼネカのウイルスベクターワクチンは21年2月5日,モデルナ(申請は武田薬品工業)のmRNAワクチンは3月5日に承認申請が行われた。
表1のうち,海外では,ファイザーとモデルナの2つのmRNAワクチン,アストラゼネカとジョンソン・エンド・ジョンソンの2つのウイルスベクターワクチンが使用されている。また表1に示すもの以外に,中国の不活化ワクチン,ロシアのウイルスベクターワクチンが開発され,海外で既に接種されている1-2)。