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「明日から実践できる」こどものみかた〈鼻汁・咳嗽〉─Choosing wisely クスリはリスク お土産処方でDo No Harm![プライマリ・ケアの理論と実践(104)]

No.5067 (2021年06月05日発行) P.12

継 仁 (継醫院院長)

登録日: 2021-06-03

最終更新日: 2021-06-02

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SUMMARY
咳や鼻水は子どもによくみられる症状である。原因の多くは風邪である。中には重篤な病気の場合がある。生体防御反応である症状を抑え込むことは治療の近道でもゴールでもない。お土産処方は必要ない。

KEYWORD
reassurance
子どもは自分で症状を訴えることができない。親が何に困って,何を心配しているのかを突き止めて,患者と保護者の心に寄り添い,不安を解消することが大変重要である。


継 仁(継醫院院長)

PROFILE
日本医科大学附属病院で小児科,日本赤十字社医療センターで新生児医療を研修,診療所で働くようになって,家庭医療に携わるようになる。生涯研修と野獣クラブ(Facebook勉強会)を立ち上げ,HAPPY(こどもの病歴と身体所見のワークショップ)にも参加。

POLICY・座右の銘
“Stay hungry, stay foolish.”Steve Jobs 「努力する人は希望を語り,怠ける人は不満を語る」井上 靖

1 ケース

2歳男児。咳がひどいから受診するように保育園から勧められた。2週間前から鼻水が出ていた。1週間前から咳が出始めて,昨日から咳がひどくなった。特に寝ている間に咳がゴホゴホとひどい。機嫌はよく,食欲はあり,夜,寝入りばなと起き掛けに咳込んで眠れない。予防接種は済ませている。今年の春から保育園に通い始めた。寒くなってから保育園ではみんな鼻水を垂らしている。身体所見は,呼吸数30回/分,咽頭発赤もなく,呼吸音も清。

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