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1年前からの味覚障害を主訴に受診した84歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(250)]

No.5078 (2021年08月21日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

李 宇 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

内田 瞬 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

塚本知子 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2021-08-19

最終更新日: 2021-08-18

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1年前から徐々に味覚が低下し,かかりつけ医より漢方を処方されたが改善なく,当科を紹介受診した。食欲が低下し,1年間で10kg(58kg→48kg) の体重減少を認める。既往歴は乳癌手術(2年前),高血圧症,高尿酸血症,右側老人性難聴(数年前)。内服薬はタモキシフェン(乳癌術後ホルモン療法中),アムロジピン,バルサルタン,フェブキソスタット,ブロチゾラム。

身体診察では, 顔面神経の運動麻痺は認めず,右側の舌・口腔・顔面に触覚および温痛覚鈍麻を認めた(図1)。指鼻試験はスムーズだが,閉脚立位は不可。

一般血液・生化学検査に異常なく,血清亜鉛,鉄,ビタミンB12も正常範囲。

 研修医の診断:抑うつ症状を合併した身体症状症

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