株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

熱が下がらない16歳女性[鑑別診断塾入門(10)]

No.5079 (2021年08月28日発行) P.11

塩尻俊明 (国保旭中央病院総合診療内科部長)

登録日: 2021-08-27

最終更新日: 2021-08-25

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【現病歴】X-40日夜,寒気を感じ38℃の発熱。その後,連日夜間に38℃の発熱が続くようになった。X-31日,近医受診し検査で炎症反応を認めた。X-24日,解熱せず近医再診し,再度検査を施行。X-8日,発熱は持続し当院受診。各種ウイルス抗体,抗核抗体は陰性であった。その他検査所見を表1に示す。胸部X線で両側肺門リンパ節腫脹(BHL)なし。X-0日,発熱も続き両眼に霧視を自覚したため入院。

<追加の情報>
再発性口内炎なし。ペットは猫でsick contactはなし。COVID-19濃厚接触歴なし。
【既往歴】健診で不完全右脚ブロック。アレルギーなし。
【内服薬】なし
【生活歴】学生。月経30日周期。性交渉歴なし。
【バイタルサイン】BP 122/66mmHg,PR 102/min,RR 18/min,BT 37.2℃,SpO2 98%(RA),意識清明
【身体所見】結膜充血ははっきりしない。口内炎なし。耳下腺腫脹なし。リンパ節腫大なし。結節性紅斑などの皮疹なし。陰部潰瘍なし。
【神経学的所見】髄膜徴候なし。

 キーワード 
・慢性の発熱 
・霧視      
・血小板増多
・CRP高値  
・Cre軽度上昇  
・尿糖1+

考えられる診断は?

A. 原田病
B. 猫ひっかき病
C. 間質性腎炎ぶどう膜炎症候群
D. ベーチェット病
E. サルコイドーシス

プレミアム会員向けコンテンツです(最新の記事のみ無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

関連物件情報

もっと見る

page top