株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

非痙攣性てんかん重積

No.5079 (2021年08月28日発行) P.45

宮地洋輔 (横浜市立大学脳神経内科・脳卒中科)

園生雅弘 (帝京大学脳神経内科主任教授)

登録日: 2021-08-30

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【てんかん重積発作の古くて新しい病態】

「てんかん」と「痙攣」はこれまで混同・誤用されてきた1)。痙攣はてんかん発作において確かに多い,典型的な症状のひとつではあるが,痙攣という語はほかにも多様な症状を含み,様々なほかの疾患でもみられるものである。そして,強直間代発作などを痙攣発作と呼ぶだけでなく,必ずしも痙攣を伴わないてんかん発作や急性症候性発作まで「痙攣発作」と称したり,てんかん重積のことを「痙攣重積」と称することも長らく常態化している。

非痙攣性てんかん重積(non-convulsive status epilepticus:NCSE)はてんかん重積の中で痙攣を伴わないものを指す。決して新しい概念というわけではないが,集中治療室などにおける脳波モニタリングの普及や,意識障害患者におけるNCSEの少なからぬ有病率の報告2)なども相まって,近年特に注目度が高まっている。痙攣がないことからてんかん性の病態が想起されなかったり,「痙攣発作」を治療できたとされたあとに遷延する意識障害がNCSEである場合があるなど,念頭に置いていないと見逃されうる。また,診断には脳波が必須であるが,その判読は必ずしも容易ではない。

NCSEの診断・治療が普及していくこと,また,それにつれ「てんかん」の正しい認識が広まっていくことが望まれる。

【文献】

1)井上有史:臨評価. 2011;38(4):895-8.

2)Towne AR, et al:Neurology. 2000;54(2):340-5.

【解説】

宮地洋輔 横浜市立大学脳神経内科・脳卒中科

園生雅弘 帝京大学脳神経内科主任教授

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

公立小浜温泉病院

勤務形態: 常勤
募集科目: 脳神経外科・一般外科・呼吸器内科・循環器内科・神経内科・泌尿器科 各1名、消化器内科 2名
勤務地: 長崎県雲仙市

公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。長崎県島原半島の西部地区に位置し、二次救急医療体制の救急告示病院として救急患者を受け入れています。
2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
3階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

当病院は島原半島の二次救急医療中核病院として地域医療を支える充実した病院を目指し、BCR等手術室の整備を行いました。
医療から介護までの医療設備等環境は整いましたので脳神経外科医、一般外科医、呼吸器内科医、循環器内科医、神経内科医、消化器内科医の先生に常勤医師として、地域に信頼される病院を一緒に築いていただける医師をお待ちしております。
また、新たに透析治療ベッド数15床を開始致しました。将来は、ベッド数を25床に増床することを計画しています。泌尿器科(腎臓内科)医の先生を募集し、新病院の充実を図ってまいります。

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top